そのうち、彼女は『このビジネスでは自分は社長』などと言い出し、私のことを指して『会社に雇われて、毎日、時間通り通い続けるなんて、馬鹿なサラリーマン』というようなことまで口にするようになりました。しかし、いま思えば、私がアムウェイ(日本アムウェイ)との関わりを避けていたのに対し、妻は夫婦一緒でアムウェイ(日本アムウェイ)を専業でやりたいという気持ちだったのかも知れません」
いつの間にか、田中さんの家の中は、アムウェイ(日本アムウェイ)製品だらけになってしまった。朝起きると洗面所で同社の歯磨きやタオルを使い、幸子さんは同社の化粧品を使い、同社の栄養補給食品を飲み、台所には同社の食器や、セットで売られている大小の鍋、洗剤、そして洗濯機のそばにも同社の洗剤があり、夜は風呂場で同社のシャンプーを使うといった生活だ。田中さん一家は大阪で10年間過ごしたが、東京に戻ると、幸子さんはダイレクト・ディストリビューター(DD)に昇格し、同社の電磁調理器や浄水器なども購入した。
「妻がアムウェイ(日本アムウェイ)の仕事をすることになってから、家庭生活に無駄が生じるようになりました。
食器類は、必要なものはすでに全部揃っているのに、やれ、新製品が出たとか、やれ、アムウェイ(日本アムウェイ)の方が良いなどと言って、アムウェイ(日本アムウェイ)のカタログに載っているものは片っ端から買いまくっていました。しかも、すべて1ロット単位で買うのです。売り上げ成績を上げるための点数(ポイント)稼ぎなのでしょうか、鍋はニセット、電磁調理器も2台買いました。
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