通産省は1998年、日本アムウェイ(日本アムウェイ)に対し、2回の行政指導を行った。いずれも、日本消費者連盟から提出された苦情申し出書にもとづいて行ったものである。
行政指導の対象となった第1の苦情は、千葉県に住む同社の上級販売員をめぐって、その傘下販売員の親族が同連盟に訴えたもの。この上級販売員は「今ピン(レベルの資格)を取ると、5000万円がもらえる」旨などを記述した資料を作成し、その資料によって当の傘下販売員は、家庭を顧みないほど意欲を高揚させられたというものである。同省は同年2月、この資料の記述は訪販法違反(不実の告知)の恐れがあるとして、同社に対し販売員指導の強化を要請した。第2の苦情は、滋賀県に住む同社の上級販売員に関して、その傘下だった元販売員が同連盟に訴えたもの。この上級販売員は当の元販売員に対し、十分な情報を与えないまま、同社が特別販売中のフランス製紅茶などを大量に購入させたという苦情で、同省は同年12月、再び同社に対し、販売員教育の徹底を要請した。
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